昔々、そのまた昔。まだ人と神とが共存していたころ。山間[やまあい]のとある池のほとりに、それは美しい桜の古木があった。数百年を経てなお美しく咲き誇るその桜には、一人の若く、美しい神が宿っていた。これは、その美しき光の神、コノハナサクヤヒメと池の主[あるじ]である河童、そして一人の少年の物語