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2008年10月31日(金)経営方針説明会/第2四半期(中間)決算説明会
任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内容全文
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本日は、お忙しい中、当社の経営方針説明会にご参加いただき、ありがとうございます。社長の岩田でございます。
今日は、まず、昨日発表いたしました中間期決算についてその概要をご説明し、その上で、欧米市場の現状分析や今後の展開についてお話をさせていただきたいと思います。その後で、みなさんからご質問をお受けしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


まず、中間決算の概要についてご説明したいと思います。


2009年3月期の中間決算における連結業績についてご説明いたします。中間期の売上高は8,368億円で、前期に比べ、主に米ドル対円において円高の影響を受けましたが、主に海外でDSやWiiのビジネスが順調に推移したことから、大幅な増収となりました。また、営業利益は2,521億円、経常利益は、2,373億円となり、中間純利益は、主に経常利益が増加したことなどにより、1,448億円と増加しました。これら全ての数字で、過去最高を達成しています。また、今期から中間配当の配当方針も改め、連結営業利益の33%を配当原資とするということにしましたので、配当は、前期の中間配当140円から、今期につきましては660円といたします。


10月2日に開催いたしましたニンテンドーカンファレンスにて、日本国内の市場の現状についてお話ししていますので、今日は、まず海外の市場、その中でもアメリカとヨーロッパ主要国における現状からお話ししたいと思います。
任天堂の取り組みによって「ゲーム人口拡大」は世界中で進んでいるということは言えますが、その段階は地域により異なります。それは、私たちが「ゲーム人口拡大」への取り組みを始めた時点、そのタイミングは同時期でも、市場の特性や商品の投入時期の違い、あるいは実際に市場の変化がいつ始まったかが違ったり、そもそも、ゲーム人口拡大への取り組みを始めた時点で、ゲームをアクティブにプレイしておられた方々、昔はゲームを遊んでいたが今は遠ざかってしまった方々、そしてゲームと全く縁のない人生を送ってこられた方々の割合が、国によって異なっていたと思われるからです。


これは、アメリカ市場における2005年から2008年までのそれぞれの年の1〜9月の携帯型ハードの販売台数をNPDデータを用いて比較したものです。
DSは、今年も20%ほど販売が伸びており、携帯型で最も伸びの大きなプラットフォームになっています。


これは、2005年から2008年までの1〜9月の携帯型ハードの販売台数を、イギリス、フランス、ドイツ、スペインの4ヶ国の各国の調査会社が発行しているデータを任天堂で集計して比較しているものです。ヨーロッパ全体の市場のうち、この4ヶ国の市場規模は、75%から80%程度になります。本日は、これら4ヶ国の集計結果でヨーロッパ市場の傾向をお話ししてまいります。DSは今年も27%伸び、2005年にはアメリカの半分程度であったヨーロッパ携帯型ゲームハードの販売数は、この4ヶ国のグラフがヨーロッパ市場全体の8割弱であることを考慮すると、アメリカを追い越すまでになったことがおわかりいただけると思います。


これは、同じくNPDデータを使ってアメリカ市場におけるソフトの販売本数の推移を比較したものです。ハード以上にソフトの伸びは顕著です。DSは今年も39%伸びて、2005年時点での約10倍になりました。


これは、全体の比率で見ると、よりはっきりとDSの存在感が増していることがおわかりいただけると思います。


ヨーロッパでの携帯型ソフト市場の伸びは、アメリカ以上に爆発的なものがあります。ソフト市場全体の規模は3年で3.7倍となり、特にDSソフトにいたっては、約14倍の市場に成長しました。


ヨーロッパでは、携帯型ソフトの中でDSソフトの占める割合は、4分の3を超えています。


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