![]() 平和なその場所を見おろすように、なんだか不気味な岩山がそびえています。あれはグランチルダのとりで。悪~い魔女、グランチルダの隠れ家です。 おやおや、隠れ家の奥深くでグランチルダが何やら始めたようです…。 |
![]() ナベのディングポットよ! 世界で、いちば~~~んきれいなのは ダ~~~レぢゃ?」 グランチルダは 大きなナベに向かって言いました。 「グランチルダさま。 もちろん、あなたさまです。 あなたさまのお美しさで、 わたしはイキがつまりそうです。ゲホッ」 大きなナベが答えます。 グランチルダは満足そう。 「おっと…、失礼しました。 もっときれいなコがおりました」 「それはどういうい~~~みじゃ! わしよりきれいなコなど、 この世におるわけな~~~い!」 「そのコは、チューティという名前です。 彼女こそが、この世でいちばんきれいで ございます」 それを聞いて怒りまくったグランチルダは、ナベをガンガンたたくと、愛用のホウキにまたがり、とりでの外へと飛び出しました。この世でいちばんきれいだというチューティをさらい、生けにえにするために…。 グランチルダは生けにえから美しさをしぼり取る、恐ろし~い発明品を持っているのです! |
![]() 「やあチューティ。おでかけですか?」 「うん。ネボスケお兄ちゃんと冒険旅行に行くの」 「あそこにいるのが君のお兄さんですか?」 ボトルズが指さした先に見えたのは、ホウキに乗って空を飛ぶ…、グランチルダでした! 「違うわ!あれは誰?」 「おいで。お~~~いで。 かわい~~~いムスメや。 おまえを、あっっっという間に みにく~~~くしてやるよ!」 「キャー、なにすんのよ! 手を離して。ウエェーン」 グランチルダはすごいスピードでチューティに近づくと、むりやり彼女の腕をひっぱり連れ去ってしまいました! |
そんなことは何も知らずに、バンジョーはまだ夢の中です。相棒のカズーイが、お気に入りのリュックの中から叫びます。 ![]() 「ムニャムニャーン。どうしたんだい? カズーイ」 ようやくベッドから抜け出したバンジョー。でもまだ半分眠っているようです。 「なんか、おもてが大変ヨ。すぐに行かなきゃ!」 おもてに出たバンジョーとカズーイの目の前に、モグラのボトルズがボーゼンと立ちつくしていました。 「バンジョー、君の妹のチューティが 悪い魔女グランチルダにさらわれました!」 それを聞いたバンジョー、ようやく目が覚めたようです。 バンジョーとカズーイの大冒険が始まります! |
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