さて。ぼくは『スクリューブレイカー』ではディレクター業に専念したわけですが、そのときにまず考えたのは、キャラクターデザインをうちの吉田(宏信)に任せた以上は、彼からあがってくるデザインを可能な限り受け入れよう、ということでした。
自分も絵描きですから、他人が描いた絵を見れば、どうしても「ここはああしたら、こうしたら」という思いが湧いてしまうものです。でも、自分以外の人間にデザインを任せたということは、それは“自分にないものを期待した”ということですから、できるだけいいところを見つけてOKを出すようにしたんです。
くるりは「眉毛がヘンだ」と言われることが多いんですけど、あれはあれでいいのです。いや、最初はもっと太かったほどですよ。それをちょっとだけ細く修正はしてもらいましたけど、基本的には元のデザインが活きています。最低限の造形として眉毛にすら見えないようでは困るけど、ヘンな形の眉毛は『スクリューブレイカー』においては全然アリだったのです。
他にも、キャリー警部やプロフェッサー・アイゼンなど、ぼくのセンスでは絶対に出てこないデザインのキャラクターがゾロゾロ出てくるので、作っている最中からして非常に楽しかったのを覚えています。
というわけで、この話の続きは次回の更新で。ギュイ〜〜ン!
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