報道資料

2000年8月24日
任天堂株式会社

「 ニンテンドー ゲームキューブ 」 について
 任天堂株式会社(本社:京都市東山区、社長:山内溥)は、かつてなかった楽しさ、面白さを追求しつつ新しい市場創造を目指して、世界のベストテクノロジーを結集し、21世紀のテレビゲーム機の開発を行ってまいりました。
 この度この商品名を『ニンテンドー ゲームキューブ』と決定しましたので、その概要とともにお知らせ致します。
 『ニンテンドー ゲームキューブ』は情報AV機器なのか、それともゲーム機なのか――?
答えは明確です。ニンテンドー ゲームキューブは、ゲームを遊ぶことに焦点を絞った「かつてない最高傑作のテレビゲーム機」です。
 NINTENDO64は非常に優れたハードウェアでした。しかしその卓越した能力ゆえに、クリエイターの方々にはまるで「挑戦状」のように感じられたことでしょう。それはソフト開発の複雑化と相まって、"ロクヨンの開発は難しい"とのイメージを植え付けてしまったかもしれません。
 また、常に新しい"遊び"を求めるユーザーに対して、ゲームは重厚長大化し、ソフトウェアに特殊なチューニングを施さなければならない場面が多発しました。それらは全て開発コストという名目でクリエイターに跳ね返り、ソフト開発を困難に至らしめたと言っても過言ではないでしょう。
 このままではゲーム市場は崩壊しかねない――。
 このビジネス効率の落ちた業界にメスを入れ、世界最高水準の性能を実現するとともに、ソフト開発の生産性を向上させるために『ニンテンドー ゲームキューブ』を開発しました。
 ソフト開発にとって役に立たないピーク性能よりも、常に一定以上の性能を持続することを重視した、クリエイターにフレンドリーなマシン――これが私たちの出した「次世代TVゲーム機のあるべき姿」です。
 そのために性能上の"ボトルネック"を注意深く取り除きました。
メインメモリやグラフィックスLSI用混載メモリに、遅延の少ない1T-SRAM技術を採用し、MPUには大容量の二次キャッシュメモリを搭載しています。これらの組み合わせにより、実際のゲームで安定して使える性能を高めることに成功しました。
 任天堂は、個性豊かなキャラクターと心地よい一体感を伴いながら、プレイヤーが"触れる楽しさ"を実感できる世界を築いてきました。 『ニンテンドー ゲームキューブ』は、この世界――すなわち任天堂ゲームDNAを継承しつつ、既存の概念を越える斬新な「遊び」を創出します。
 21世紀の"遊びの新時代"は、まさに『ここ』から始まるのです。







【ニンテンドー ゲームキューブ 本体仕様】
ピークの数値は、実際のゲームでは発揮できない最大瞬間性能ですが、業界の慣例によりあくまで参考として発表いたします。
商品名 NINTENDO GAMECUBE(ニンテンドー ゲームキューブ)
MPU IBM PowerPC "Gekko"
 製造プロセス 0.18μ銅配線技術
 クロック周波数 405MHz
 CPU性能 925DMips(Dhrystone2.1)
 内部データ精度 32bit整数 & 64bit浮動小数点
 外部バス バンド幅 1.6GB/秒(ピーク)
(32bitアドレス、64bitデータバス 202.5MHz)
 内部キャッシュ L1:命令32KB、データ32KB(8way)
L2:256KB(2way)
システムLSI "Flipper"
 製造プロセス 0.18μ NEC DRAM混載
 クロック周波数 202.5MHz
 混載フレームバッファ 約2MB 持続レイテンシ性能 5ns(1T-SRAM)
 混載テクスチャキャッシュ 約1MB 持続レイテンシ性能 5ns(1T-SRAM)
 テクスチャReadバンド幅 12.8GB/秒(ピーク)
 メインメモリ・バンド幅 3.2GB/秒(ピーク)
 カラー、Zバッファ 各々24bit
 画像処理機能 フォグ、サブピクセルアンチエイリアシング、HWライト×8、αブレンディング、バーチャルテクスチャ設計、マルチテクスチャマッピング/バンプ/環境マッピング、MIPMAP、True Bilinear Filtering、リアルタイム・テクスチャ解凍(S3TC)など
 その他 ディスプレイリスト・リアルタイム圧縮解凍、動き補償機能
▼以下サウンド関連の機能はすべてシステムLSIに内蔵
 サウンド 専用16bit DSP
 インストラクションメモリ 8KB RAM + 8KB ROM
 データメモリ 8KB RAM + 4KB ROM
 クロック周波数 101.25MHz
 最大同時発音数 ADPCM:64ch
 サンプリング周波数 48KHz
システム浮動小数点演算性能 13.0GFLOPS(ピーク)
(MPU、Geometry Engine、HW Lighting総計)
実力表示性能 600万〜1200万ポリゴン/秒
(実際のゲームを想定した複雑さのモデル及びテクスチャ等での表示性能)
システムメインメモリ 24MB 持続レイテンシ性能 10ns以下(1T-SRAM)
Aメモリ 16MB (100MHz DRAM)
ディスクドライブ CAV(回転角速度一定)方式
平均アクセスタイム 128ms
データ転送速度 16Mbps〜25Mbps
メディア 松下電器産業 光ディスクテクノロジー
直径8cmディスク
容量 約1.5GB
入出力 コントローラポート × 4
デジカードスロット × 2
アナログAV出力 × 1
デジタルAV出力 × 1
シリアルポート × 2
ハイスピードポート × 1
使用電源 専用ACアダプタ DC12V × 3.5A
本体寸法 150mm(W) × 110mm(H) × 161mm(D)
本体予定価格 未定
発売予定日 2001年7月







【ニンテンドーゲームキューブの周辺機器と仕様】
1 NINTENDO GAMECUBE CONTROLLER
(ニンテンドー ゲームキューブ コントローラ)
当社はコントローラのデザインに並々ならぬ熱意を注いで来た歴史があります。なぜなら、コントローラは個性豊かなキャラクターとプレイヤーを結ぶ唯一のインタフェースであり、キャラクターとの"心地良い一体感"の演出に直結しているからです。
扱い易さや安定感から、グリップを2つにし、操作系を左手・右手の2系統にすっきりとまとめました。また、右ボタン群の配置の工夫によりAボタン・ホームポジションを設定し、これにより各ボタンの役割が一層分かりやすくなります。機能面でも、新たにアナログスティックを1本、本格的なアナログトリガーを左右に1つずつ設け、さらに多彩な操作を可能にしました。また、振動モーターも内蔵されて、振動パックの着脱や電池交換の面倒を無くしています。
2 NINTENDO GAMECUBE DISC
(ニンテンドー ゲームキューブ ディスク)
直径8cmのディスクに濃縮された約1.5ギガバイトもの容量。あのNINTENDO64の名作「スーパーマリオ64」が8メガバイトだったことを計算すると、その容量は約190倍にも上ります。ユーザーが経験したことのない新しい"遊び"を提供してゆくのに、ディスク1枚で充分それを達成できる最新のメディアです。
またこの8cmのポケットサイズ・ディスクは、本体ドライブから簡単に着脱可能な特徴と併せて、あらゆる層のユーザーに扱いやすい優れたメディアを目指して設計されています。
さらに近い将来、家庭内テレビゲームの"遊び"と携帯型ゲームとの"遊び"の融合を考えた時、このファッショナブルなサイズが21世紀の"遊び"を先取りしたゲーム界のデファクト・スタンダードになると確信しています。
加えて松下電器産業が独自に培った著作権保護技術を導入し、不正コピーを防止し、ユーザーの方々に満足していただけるオリジナリティ溢れる"遊び"の提供を約束します。
3 NINTENDO GAMECUBE DIGICARD
(ニンテンドー ゲームキューブ デジカード)
ニンテンドー ゲームキューブ専用メモリーカード。4Mbitのフラッシュメモリーを搭載。
プレイ環境を考え、高いコストパフォーマンスを実現。
4 NINTENDO GAMECUBE SD-DIGICARD ADAPTER
(ニンテンドー ゲームキューブSD-デジカード アダプタ)
松下電器産業が提唱する切手サイズ・大容量の記録メディア、SDメモリーカード(64MB)に対応したアダプタ。
5 NINTENDO GAMECUBE WIRELESS CONTROLLER WAVEBIRD
(ニンテンドー ゲームキューブ ワイヤレスコントローラ ウェイブバード)
NINTENDO GAMECUBE WIRELESS RECEIVER
(ニンテンドー ゲームキューブ ワイヤレスレシーバー)
取扱いの面倒なコードから解放し、より自由なプレイスタイルを演出。RF方式採用。通信距離約10m。
6 NINTENDO GAMECUBE MODEM ADAPTER
(ニンテンドー ゲームキューブ モデムアダプタ)
56Kbps、V.90対応。
7 NINTENDO GAMECUBE BROADBAND ADAPTER
(ニンテンドー ゲームキューブ ブロードバンド アダプタ)
広帯域ネットワーク時代に対応したネットワーク接続機器。
8 NINTENDO GAMECUBE DIGITAL VIDEO CABLE
(ニンテンドー ゲームキューブ デジタルビデオ ケーブル)
先進のデジタル放送環境に対応した統一規格であるD端子に対応。コンポーネント(色差)3本入力バージョンも発売予定。

以 上

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