『スプラトゥーン』を作った人たちってどんな人?:第4回

更新日:2016.6.1

『スプラトゥーン』を作った人たちってどんな人

第4回サウンドクリエイター編 イカに変身してナワバリ争いをするアクションゲーム『スプラトゥーン』。このゲームはどんな人たちが作ったんだろう?そんなギモンを解決するために、『スプラトゥーン』を作ったゲームクリエイターたちにインタビューを決行!今回は「サウンドクリエイター」に話を聞いたよ!

今回インタビューした人 峰岸透さん これまでに担当したゲーム ・ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス(Wii)・Wii Fit(Wii)・スーパーマリオ 3Dワールド(Wii U)など

『スプラトゥーン』ではどんな仕事を担当しましたか?

おもな仕事は、『スプラトゥーン』で流れる音楽を作ることでした。『スプラトゥーン』は新しいゲームを生み出すという目的で作られていたので、できるだけ新鮮な印象を与えたいと思いながら作曲していました。また、サウンド全体の方向性を決めて、ほかの人が作った曲や効果音がイメージに合っているかをチェックする仕事もしていました。

『スプラトゥーン』の音楽は不思議な歌詞が特徴的ですよね

作曲するうえでイメージしたのは、『スプラトゥーン』の世界で実際に流行している音楽だということです。特にナワバリバトルの曲は、イカの世界で人気のバンドやアイドルが歌っているかのように作りました。 ただ、意味のある歌詞にすると、遊んでいるときにどんな歌詞か気になってプレイのジャマをしてしまうと思い、何を言っているのかわからない「イカ語」ということにして作りました。結果として、ゲームのプレイをジャマせずに、『スプラトゥーン』の世界に入りこんでもらえる曲ができたと思います。

ハイカラシティにあるビルのかんばんなども、イカ語でかかれています。

『シオカラーズ』の音楽はどのように作ったんですか?

「フェス」という2つのチームに分かれて勝敗を決めるモードで、それぞれのチームの代表となるキャラクターが必要になり、2人組ユニットの「シオカラーズ」が生まれました。ならば、音楽でもフェスを中心に「シオカラーズ」が登場する場面では彼女たちを前面に出そうということになりました。そして、彼女たちの歌う曲があるとすればこんな感じだろう、というイメージで音楽を作っていきました。 また、世界観や登場するキャラクターの歴史もいろいろ考えていますが、ゲームでは説明しないようにしました。これは、ゲームを遊んだ人にいろいろと想像してほしいと思ったからです。

シオカラーズは、人気はあるけど会いに行ける身近なアイドルをイメージしました。

サウンドクリエイターの仕事をしていてよかったことを教えてください

作った音をゲームに入れることで、グラフィックだけでは表現しきれなかったものがプラスされて、『スプラトゥーン』の世界がより深まったと感じたときに、この仕事をしていてよかったと思いました。また、インターネットなどで「曲や効果音が良い!」という書きこみを見るとうれしくなったり、はげまされたりします。

開発中に音が入っていないゲームで遊びますが、やっていてさびしくなります。やはり、サウンドはゲームにとって大事なものだと実感します。

どうしてゲームクリエイターになりたいと思ったのですか?

小学生のころはゲームが大好きで、好きなゲームの曲を覚えて楽器で演奏していました。中学生になってからは、ゲーム以外の音楽にも興味が移り、吹奏楽部に入ったり、高校生や大学生のときはバンドを組んだりしていました。音楽を勉強する大学には行かずに趣味として楽しんでいましたが、音楽に関係する仕事につきたいなと思うようになりました。仕事を探すなかで、ゲーム会社が作曲担当を募集していることを知り、「小さいころ好きだったゲームと音楽の両方が仕事にできる!」と思い、応募することにしました。

ゲームクリエイターを目指す人へメッセージをお願いします

ひとつの音楽ジャンルしかきかないのではなく、いろんなジャンルを好きになれる人が、サウンドクリエイターに向いていると思います。なぜなら、ゲームに合わせていろんなジャンルの音楽を作る必要があるからです。『スプラトゥーン』ではロックやテクノの曲を作りましたが、ほかのゲームだったらクラシックかもしれません。好き嫌いせずにいろんな音楽をききましょう。それ以外にも、何かに感動したり、ショックを受けたり、大笑いしたり、と心が動かされる経験をたくさんすることも役に立つと思います。

  • 第1回プランナー編
  • 第2回プログラマー編
  • 第3回グラフィックデザイナー編
  • 第4回サウンドクリエイター編

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