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さあ、エジプト女王の役目は何かしら?
とはりきって目を覚ましたら
あらびっくり、いつものサンダースン家のキッチンでした。

えっとあの、とはいえ
宇宙刑事ギッチョマンさんを捨てたのは……、
忘れてください!!

べべの心は今この一つ屋根の下にいる
ギッチョマンさんだけのものです!!
いやーーー!


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べべ、もう決めました。
どうやってこちらに来てしまったのかわからない以上、
戻る術もありません。

それにいくら時代が違うとはいえ、ギッチョマンさんの求婚を
どうして断れましょうか。
サンダースン家の皆さんに二度と会えないと思うと、
それは寂しいです。
でも、でも……べべはこちらで生きる事を選びます!
王様ギッチョマンさんの隣でエジプトに咲く、一輪の花となり
民の心を和ませます!!
決めました……、ええ決めちゃいました。
さようなら、サンダースン家の皆さん……、
さようなら、宇宙刑事ギッチョマンさん……。


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な、なんとべべがオアシスだと思って近づいた先に居たのは、
ギッチョマンさんだったのです。
やっぱりギッチョマンさんはべべにとって
オアシスみたいな存在なんですわ〜と
悦に浸っている場合ではございません。
物珍しそうにべべを見るとそのギッチョマンさん
べべに向かってこう叫びました。
「そのほうを余の妻にする!」

そうなのです、ここにいるギッチョマンさん
宇宙刑事ではなくなんとエジプトの王様なのでした!
べべの魅力は時を越えて
ギッチョマンさんに響いてしまったようです!
恥ずかしいですけど、嬉しい〜って喜んでもいられません、
べべ、どうなってしまうのでしょう!
こっちのギッチョマンさんとあっちのギッチョマンさん……!!
ああっ!!


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べべ、サンダースン家のキッチンに居たはずなのに
今いるのは
遠くにピラミッドとスフィンクスが見えるエジプトです。
この風景はテレビの中で見ましたから間違いありませんが、
不可解なのはどうやら
ちびロボさんジェニーさんママさんもいない、
古代のエジプトのようなのです。
べべはサンダースン家から古代のエジプト
タイムスリップしちゃったみたいなのです!

とにかく、どうすればサンダースン家に帰れるのかと
喉をカラカラにして砂漠を彷徨っていると
遠い先にオアシスを見つけたのです。
一面の砂浜に眩しく輝く水面を一心不乱に目指して近づくと
そこに居たのは……。


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今朝、目が覚めたらそこはエジプトでした。


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な、なななんと、あのお方はギッチョマンさんと言う方で、
べべお隣の席なのでした!!
べべはこの時、
すでにお目目がハートになっていたと思います。
恋って、ある日突然、曲がり角で正面衝突するものなのですね。
こうしてべべは、ギッチョマンさんのお陰で
すぐに新しい学校にも慣れて、毎日幸せに通学しました。

……っていう出会いがギッチョマンさんとしたかったですぅー。
せめて、夢の中だけでも
好きにさせてくださいー!



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皆さんの視線がつきささるようです。
恥ずかしがりやべべは、
下を向いたまま黒板の前に立って自己紹介をしました。
そして、先生に言われるままべべの席に行きました。
当然の事ながら、男女共学なのでお隣は男子でした。
べべ初の男女共学でとっても不安なんです。
席に座ると、
お隣の男子がさわやかな声と共に手を差し出してきました
記憶に新しい声と、見覚えのある手……!
べべ心臓が口から出そうになりました。
「やあ、さっきは危なかったね。
 僕はギッチョマン。よろしく!」
(つ・づ・く)


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空を飛べるんだか、飛べないんだかよくわかりませんが、
べべは気がつけばあの方の後姿
ぼーっと見てしまっていました。
結局、校舎の中でも迷ってしまい、
初日早々とっても遅刻をしてしまって、
新しいクラスの前に先生に連れられて立っていました。
足はないけど、立てるんです。
転校初日なのに、べべは新しいクラスの事よりも、
先ほど逢った殿方の事でなんだか頭が一杯、胸いっぱいでした。
先生に背中を押されて教室のドアを開けました。
(つ・づ・く)


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「やあ、大丈夫かい。お嬢さん。」
とっても素敵な殿方でした!
べべ、殿方に触れたのは初めてだったので、
思わずきゃっと言って手を離してしまいました。
そんな失礼な態度をしてしまったのに、
それでもその方は笑顔でした。
厳密に言えば、マスクをしていたので
その表情までは見えていませんでしたが、

絶対笑顔なんですっ!!
で、突然の出来事にあわあわしていたら、
キーンコーンカーンコーンと学校のチャイムが!!
「おっと、いけない。遅刻をするから失礼するよ!」
その方は、一瞬空高く飛び上がると、すぐ近くへ降り立って
だーっと校門に向かって猛ダッシュしていきました。
(つ・づ・く)


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べべは転校生。
今朝、登校初日なのに道に迷って遅刻寸前!
やっと学校の門が見えたからべべ、思いっきり走ったんです。
そうしたら、突然曲がり角で目の前が真っ暗になって

きれいだなぁー、と思っていたら、べべ誰か
ごっつんこして倒れてしまっていたんです!
差し伸べられたを思わず掴んで立ち上がったら、
目の前に居たのはなんと!!
(つ・づ・く)


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今日もまた、ギッチョマンさん
べべにキレイなお花を持ってきてくれました。
何度も何度も、断るなんてべべは悪い女です。
本当は好きなのに。
だから思い切って本当の事を言ってしまいました。
べべとギッチョマンさんは兄弟なのよ、と。
そうしたら、ギッチョマンさんはアデューといって、
そのを置いて何も言わず去っていきました。
でも、サンダースン家の平和は常に守られています。
ギッチョマンさんので……。

っていう、運命にもてあそばれる二人っていうのも
素敵ですーー!

うっとり。
本当に、べべとギッチョマンさんがこんな運命だったら、
悲しいですけど。
想像するだけなら、いいですよね!


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べべは今、悩んでいます。
偶然、サンダースン家で出会い、
その正義を守る素敵な姿のギッチョマンさん
あっという間に一目惚れしてしまったのですが、それなのに!!
ギッチョマンさんはべべの生き別れの兄弟だったんです。
運命はべべに残酷です。
ディスティニーはべべをどうしようと言うのですか
でも、ギッチョマンさんはその事をまだ知らない様子……。
今日も、べべをデートに誘って来ました。
ああ、何も知らなかったらべべだって喜んでお受けするのに!
べべが断るたびに、
頭を下げてがっくりとした背中を向けてさっていく
ア・ナ・タ……。
そんなギッチョマンさんを見るのはツライです。

……という夢を見ました。


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べべ、最近よく夢を見るんです。
そして、起きてもはっきりくっきりと覚えているんです。
今度、夢日記もつけようかなぁー。
でも、最近、夢という言葉に疑問を感じるようになりました。
だって、叶ったらそれは夢とは言わないですよね……。
なーんて! 叶ったら!の話ですよぉ。