「魔王ドラキュラは100年に一度、キリストの力が弱まるころ、邪悪な心を持つ人間の祈りによって復活する。そして、その復活のたびに彼の魔力は強くなる」 過去に一度、ドラキュラはこの世に復活した。しかし、全世界を暗黒の雲で覆い、闇の世界に君臨しようとするドラキュラの野望は、英雄クリストファー・ベルモンドによって打ち砕かれたのであった。 ドラキュラがクリストファー・ベルモンドとの死闘に敗れ、トランシルバニアの片田舎で再び眠りについてから100年が経とうとしていた。 イースターの夜、町ではキリストの復活を記念して盛大なカーニバルが催されていた。 しかし、町はずれの荒廃した修道院跡では、邪教徒によってドラキュラ伯爵の亡骸に人間の生き血を注ぎ、不死の生命を復活させようとする黒ミサの儀式が執り行われていたのだ。 そして、邪悪な雷雲が町を覆い、一筋の稲妻が修道院を貫いた瞬間、暗黒の野望を持つ魔王ドラキュラがふたたびこの世に舞い戻ったのである。 この危機を救おうと、ベルモンド一族の血を受け継ぐ青年シモンは、父譲りの不思議な力を秘めたムチを手に、1人ドラキュラ城へ乗り込んでいく。 |