リック・ノートンとダグラス・ビルドが覚醒剤密造組織ジョウカルを壊滅してから3年の歳月が流れていた。 事件後ノートンは、刑事を依頼退職。亡き父の遺志を受け継ぎ、世界の頂点に立つ総合格闘技の確立を目指して自らの格闘技ジムを開いた。 一方ビルドは、事件後もネオ・シスコ州警察で警部を勤める傍ら、ノートンのジムで後進の指導にあたっていた。 やがて彼らのジムには、志を同じくする女子プロレスラー志願のウェンディ、柔道や骨法の達人ロード・J 、戸隠流忍法の使い手・華斬（かざん）が参加し、街の子供たちに格闘技を教えながら、日々自らの技の精進に明け暮れていた。 しかし或る日、ジムの仲間3人が行方不明となってしまった。残されたジムの人間たちの必死の捜索にも拘わらず、焦燥の日々が続く。 そんな時、今や著名なルポライターとなったリックの妹マリアがジムを訪れた。そして彼女は彼らの前で、恐るべき情報を明らかにした――。 ネオ・シスコ湾内に浮かぶ人工島――そこでは秘密裏にクローン人間製造プロジェクトが進められており、そのサンプルとして何人もの人間がそこに拉致されているという……。マリアはこのスクープをものにしたものの、得体の知れない巨大な圧力によって公表を阻まれていた。そして、マリアがもうひとつ彼らに見せた、著名格闘家が次々と消息を断っているという新聞記事…。この2つの事件の関連は！？ ノートン・ジムに残された仲間2人は、消息を断った3人の手掛かりを求めて、立ち入り禁止区域となっている人工島へと向かった。