幻影異聞録♯FE

STAFF異聞録

BGMについて

2015.09.25

Five Eighth.inc
幻影異聞録♯FE BGM担当
藤澤 慶昌

皆様初めまして。
BGMを担当させていただいております藤澤慶昌と申します。
不肖ながら、ここに至る経緯とBGMについて少しお話をさせていただきます。

去る2013年の晩秋、それは1本の電話から始まりました。

「藤澤さん、今忙しいですか?」

エイベックス油井さんのいつもの殺し文句。
ゲームの音楽を作ることになったので、一緒にやりませんかというお話でした。
二つ返事で是非ともお願いします!ということで、いざゲームスタッフの方々との初顔合わせへ。
未知の領域へ挑戦する緊張とワクワクを同時に感じながらゲームの世界観やテーマのお話を伺いました。

わ、私で大丈夫なのであろうか…

その後、サウンドチームの初顔合わせや数回の打ち合わせの中でそれはもうたっぷりとプレッシャーを抱えてから、いざ本制作へ。

が、本当に難しかった!

いわゆる『劇伴』とはまた違った考えで作らねばならず四苦八苦しました。
1曲の中で時間・空間・感情の「流れ(線)」を作るというよりは、その1曲で「ある特定(点)」の時間・空間・感情を表現する。
そして、その「点」を繋ぎながら時間を紡いでいくのはプレイヤー。
言ってしまえば、いつもと逆の考え方・立場での音楽演出に最初は戸惑いましたが、

『こんなん使えないんじゃゴルァ!(ガシャーンッ!)』
(フィクションです)
『全部作り直しじゃゴルァ!(ドゴーンッ!)』
(フィクションですよ!)
『ヒィィィ…ごめんなさいぃぃぃ…(ブルブル)』
(…これは本当?)

と、サウンドチームの方々に色々とアドバイスをいただきながら何とか作りきりました…



フィクションですよ!

実際は、チームで色々なアイデアを出しつつそれを形にしていくという非常にクリエイティブな環境で、貴重なお話も沢山聞けて非常に楽しかったです。
実機にデモ音源を搭載して確認した時のワクワク感はよく覚えています。
プレゼンする時はいつもド緊張でしたが。(笑)

大きなテーマが『芸能』ということで『ステージ感』『フロア感』が感じられる、いわゆる『ノレる』曲が満載です。
特にバトルは、戦いながら踊りたくなること必至!
フィールドやイベント各シーンについても、チームのアイデアに触発されながらさまざまなアプローチに挑戦して非常にバラエティに富んだ音楽になっております。

いやはや本作品、
諸々ブッチギリでございますよ。

『幻影異聞録♯FE』というステージを存分に楽しんでいただければ幸いです!
ちなみに、私をモデルにしたキャラクターがゲーム内に登場しますのでお楽しみに!

それでは!

2015年9月某日

藤澤慶昌