株主・投資家向け情報

2016年2月3日(水) 第3四半期決算説明会
任天堂株式会社 社長 君島 達己

また、以前に海外の3DSビジネスは新作ソフトだけに依存せず、豊富な定番ソフトの活性を高く保つことで拡販させることが重要、と申し上げました。
こちらのグラフは、赤色で表しているのが、ヨーロッパで昨年10月から実施している、「Nintendo Selects」と呼ばれる廉価版ソフトのセルスルー本数です。
また、同じタイトルの前年同期間でのセルスルーを灰色で示し、比較をしています。
発売から一定の期間が経ち、販売が落ち着いた状況でも、こうした価格面での訴求によって、過去のタイトルを再度活性化することができます。
特に、『nintendogs+cats』はセルスルー・伸び率がともに大きく、多くの女性のお客様にもお買い求めいただいたようです。

国内においても、新たに獲得した女性層に向けて、過去に発売したソフトの中から、女性のお客様に遊んでいただきたいソフトを選りすぐり、お求めやすい価格で提案し、さまざまなソフトを引き続き遊んでいただける取り組みを進めたいと考えています。


ニンテンドー3DSハードのセルスルーは国内累計で2,000万台、全世界で5,400万台を超え、ソフトビジネスで収益を上げるのに十分な普及台数となっています。
キッズ層や女性層への普及についてご説明したように、既存の豊富なラインアップの中には、アピール次第で、今まで興味をお持ちでなかったお客様にもお届けできるポテンシャルを持ったタイトルが、まだまだあると考えております。
「Nintendo Selects」のように、再度、「今こそが買い時」とご納得いただけるような施策を、積極的に検討してまいります。
『モンスターハンタークロス』が『Newニンテンドー3DS』への乗り換えを促したように、ハードについても、今後の有力タイトルにより、買い替え需要が生まれることが期待できますし、長く楽しんでいただけるよう、今後も新たなタイトルの発売を予定しております。


3DSビジネス全体を盛り上げる施策もございます。
ゲームボーイ用ソフトとして『ポケットモンスター 赤・緑』が発売された1996年2月27日から、ちょうど20年後にあたる、2016年2月27日に、全世界で『ポケモン』の特別なセットを発売します。
国内ではニンテンドー2DSの『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』がプリインストールされた4種類の限定パックを、ヨーロッパでは、ニンテンドー2DSの『ポケットモンスター赤・青・ピカチュウ』がプリインストールされた3種類の限定パックを、アメリカでは、『ポケットモンスター赤・青』の2タイトルがプリインストールされた『Newニンテンドー3DS』本体に2種類のきせかえプレートを同梱した限定パックを、それぞれ同日に発売いたします。


次に、Wii Uについてです。


こちらは国内市場における、Wii Uソフトのセルスルーを、2014年と2015年で比較したものです。
昨年5月28日に発売した『Splatoon(スプラトゥーン)』、9月10日に発売した『スーパーマリオメーカー』、これら2本の有力タイトルの勢いを年末商戦まで維持することができ、『マリオカート8』や『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』の発売があった、2014年を上回る販売規模となりました。


『Splatoon(スプラトゥーン)』は昨年5月の発売以降、長期にわたって好調な販売が続いています。
当第3四半期までの出荷本数は、全世界で406万本となりました。
キッズ層や女性のお客様にも徐々に浸透してきており、口コミによってさらなる広がりの可能性が見える、良い循環に入っている状態といえます。
発売から時間が経過しても遊び続けていただけるよう、ゲーム内・ゲーム外でのイベント開催など運営面でも工夫を重ねており、高い稼働率を維持しているとともに、世間的な関心も高い状態が、継続できていると思います。
ちなみに、「フェス」と呼ばれるゲーム内イベントの、国内での参加ユーザー数は、第1回の開催以降一貫して増加しております。
国内で1月23日、24日に実施した10回目の「フェス」では、約69万人と、過去最大の参加ユーザー数となりました。
※フェス参加者「約69万人」は利用されたアカウント数をもとに算出しています。


こちらは、『Splatoon(スプラトゥーン)』と、『Splatoon(スプラトゥーン)』のちょうど1年前に発売した、Wii Uの大型タイトル『マリオカート8』の、それぞれ発売1週目から年末年始商戦までの国内セルスルーの推移を比較したものです。
発売直後こそ『マリオカート8』に及ばなかったものの、その後は一貫して『マリオカート8』よりも販売数が上回っており、さらに年末商戦でのセルスルーも、大きなボリュームとなったことがお分かりかと思います。
『Splatoon(スプラトゥーン)』は年が明けてからも勢いは衰えておらず、今後も長く売れていくポテンシャルがあると考えています。


『スーパーマリオメーカー』は、Wii U GamePadを使って2D(ツーディー)マリオのコースを自由に作成できる、「作って、遊べる」マリオのソフトとして、昨年9月に全世界で発売をいたしました。
全世界で好調な売れ行きを見せ、当第3四半期までの出荷本数は、全世界で300万本を超えました。
年末商戦期間を経て、遊ばれるお客様が大きく増えた結果、お客様が作成し現在遊べるコースは、1月27日の時点で620万を超え、プレイ回数は延べ4億回以上に至りました。
稼働率を高めるための取り組みとして、定期的にソフトウェアのアップデートやサービスの拡充を行っております。
作れるコースのバリエーションがさらに広がる「パーツ」などの機能を追加し、遊びたいコースをよりお手軽に探せるコース検索ポータルサイト「スーパーマリオメーカーブックマーク」を開設しました。


こちらは国内市場における、Wii Uハードのセルスルーを、2014年と2015年で比較したものです。
昨年発売した『Splatoon(スプラトゥーン)』、『スーパーマリオメーカー』の勢いが年末まで維持され、本体を牽引しました。
また、Wii U本体に『Splatoon(スプラトゥーン)』や『スーパーマリオメーカー』をプリインストールした新しいWii Uのセットを商戦期に発売したことが影響し、ハードウェアは前年を上回る結果になりました。


こちらは欧米市場における、Wii U自社ソフトのセルスルーを、2014年と2015年で比較したものです。
2014年に発売した『マリオカート8』や『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』が長期的に売れ続けていることや、国内とほぼ同時期に発売した『Splatoon(スプラトゥーン)』と『スーパーマリオメーカー』の2本の有力タイトル発売の影響により、ソフトウェアにおいても前年を上回っております。


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