株主・投資家向け情報

2016年4月28日(木) 2016年3月期 決算説明会
質疑応答(要旨)
Q 4

御社のスマートデバイス向けゲームに対する取り組みの本気度を再確認したい。今後、この事業に対して経営資源をどの程度シフトしていく方針なのか。社内にも非常に優秀な、世界的にも超一流のクリエイターがいるわけで、スマートデバイス向けゲームでももちろんヒット作が出せると見ている。そういった意味で、神様的存在の宮本さんにぜひ、スマートデバイス向けゲームに挑戦してもらい、「これこそ任天堂のスマートデバイス向けゲームだ」というものをつくってもらうというのがベストストーリーだと思うが、君島社長としてはどう考えているか。

A 4

君島:

「本気度が伝わらない」ということに対しては、当社からの情報発信が、まだ正確には伝わっていないという意味で、私自身が反省しないといけないと思います。これまで繰り返し申し上げていますように、これからの任天堂の収益の大きな柱の1つとして育てていきたいと考えています。経営のリソースをそちらにシフトするということについては、すでにご存知のように、大変強力な開発者がスマートデバイス向けゲームの開発に取り組んでいます。もちろん、クリエイティブフェローの宮本も全社的な観点からこのスマートデバイス向けビジネスをサポートしています。宮本がどの程度関与しているのかといいますと、全面的に「こうしたほうがよい」というようなことを、スマートデバイス向けゲームの開発者に具体的に話をしているところです。そういう意味では、外から見えるのと中から見えるのではかなり違う気がします。繰り返しになりますが、ビジネスの柱の1つにしていきたいと考えており、本気度は全然変わっていませんので、それはご理解いただければと思います。

Q 5

NXに関する詳細は本日発表しないということだが、NXの2017年3月期の業績への影響について伺いたい。過去のハードの発売時においてタイトル不足が原因で立ち上がりがスローだったことがあったと思う。NXに関しては充実したラインアップで発売を迎えることを約束できるのか。また、Wii Uの場合、ハードを逆ざやで発売した経緯もあり、コストの考え方についてもNX発売初年度の業績を考えるうえで教えてほしい。

A 5

君島:

NXについて、コンセプトなどの詳細は改めて発表する場を設けますので、ご質問いただいた点に関してのみ回答します。ソフトのラインアップの充実についてはおっしゃる通りです。ソフトのラインアップがハード発売時に揃っていることも今回NXの発売時期を決めた理由の1つです。そして、発売時だけではなく、その後タイトルを継続して出せる状況でないといけません。長く遊んでいただくためのプラットフォームとして計画を立てています。

次にコストの考え方ですが、前提としてハードを採算割れで出すという考え方はしていません。Wii U発売当時は為替が大幅に円高になった背景があり、そのような状況にならないことが前提となりますが、コスト割れで発売するようではビジネスとして成り立っていきませんので、そういう考えでNXの開発を進めています。

Q 6

『Miitomo』について、御社として想定していたこと、想定していなかったこと、たくさん学びがあったと思う。どんな学びがあったかをなるべくたくさん教えてほしい。御社の価値である強いIPを使うからにはそのIPで勝たないとIPの価値がどんどん毀損していくというリスクが伴うと思う。そういう意味で、『Miitomo』や、今後のタイトルがスマートデバイス向けアプリ市場で結果を出さなければならない。まだ総括するには早いかもしれないが『Miitomo』について手ごたえがあったのか教えてほしい。

A 6

君島:

『Miitomo』について、発売から間もない時期にユニークユーザーが1000万人いらっしゃることは、計画をしていたレベルを達成しているのではないかと思います。一方で、今回のシステムではお客様のご意見を伺うことができる仕組みになっています。それらをさまざまな形でアップデートしていくことがこのビジネスだと思っていますので、最初からすべての方にご満足いただけるものではないと当初から思っていました。お客様からのさまざまなご意見に早く対応することによって、アプリを活性化させていくことが大事だと思っています。まだ配信開始から1か月程度です。この期間で得たフィードバックには早急に対応して毎日遊んでいただいているお客様が増えることを目標としていきたいと思っています。

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