本日は、お忙しい中、当社の決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。社長の君島でございます。
決算の数字につきましては、先ほど、経営企画室長の古川からご説明させていただきましたとおりです。

本日、お話しする内容は、この3月に終了した「2016年3月期の総括と足下の販売状況」、新年度となる「2017年3月期の展望」の2点です。
なお、現在開発中の、新しいコンセプトのゲーム機「NX」については、本日はそのコンセプトや商品内容に触れる予定はございません。また、最後に、当社のガバナンス体制の変更方針についてご説明をいたします。

はじめに、この3月に終了した2016年3月期の総括と、年明け以降の販売状況についてお話しさせていただきます。

まず、ニンテンドー3DSについてです。

ニンテンドー3DSは、ハードのセルスルーが全世界で5600万台を超え、ソフトビジネスで収益を上げるための普及台数に達しているといえます。地域によって差はありますが、お子様、女性のお客様の比率も日米欧その他各地域で増加し、ユーザー層が広がってきています。

• ※1 CY=暦年
• ※2 ニンテンドー3DSハードには、『Newニンテンドー3DS』・『Newニンテンドー3DS LL』・『ニンテンドー3DS』・『ニンテンドー3DS LL』・『ニンテンドー2DS』 が含まれます。
• ※3 『Newニンテンドー3DS LL』・『ニンテンドー3DS LL』は、海外では『Newニンテンドー3DS XL』・『ニンテンドー3DS XL』という名称で発売しています。

続いて足下の状況ですが、各地域の年明け以降のニンテンドー3DSソフトの販売状況には、ポジティブな兆候が出ています。こちらは、国内市場における、年明けから直近週までのニンテンドー3DSソフトのセルスルーを、2016年と過去2年間で比較したものです。
年明け以降のセルスルーは、2014年・2015年を下回る販売推移ですが、3月下旬から4月にかけて発売された、スクウェア・エニックスさんの『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3』や、レベルファイブさんの『妖怪三国志』などにより、主に春休み・新入学シーズンのお子様の稼働が高まり、目先の販売数は上向いています。

こちらは、16年3月期の、国内のビデオゲームソフト販売本数ランキングです。上位10タイトルのうち、Wii Uの2タイトルを含む上位9タイトルまでを任天堂プラットフォームが占めており、うち7タイトルがニンテンドー3DSのタイトルです。このことから、国内ビデオゲーム市場において、ニンテンドー3DSプラットフォームが存在感を堅持できていることがお分かりかと思います。
ちなみに、上位50タイトルの販売本数が全体に占める構成比は半数以上と高く、過去の決算説明会でもお伝えしていましたように、売れるソフトと売れないソフトの二極化傾向が進んでいることも言えると思います。

こちらは、アメリカ市場における、ニンテンドー3DS自社ソフトのセルスルーを、2016年と過去2年間で比較したものです。
アメリカでは、今年2月にシリーズ最新作『ファイアーエムブレムif』を発売し、3DSソフトの販売に勢いがつきつつあります。3月に発売した「Nintendo Selects」と称する廉価版4タイトルによる影響も見られます。

• ※ 『ファイアーエムブレムif』は、海外では『Fire Emblem Fates』というタイトルで発売しています。

今年2月に発売した『ファイアーエムブレムif』についてですが、こちらは、アメリカ市場での累計セルスルーと、アメリカに先駆けて発売した国内市場の累計セルスルーとを比較したグラフで、発売週を1週目に揃えています。アメリカでは発売6週で50万本のセルスルーを突破し、勢いもそれほど落ちることなく、直近では国内に追い付き、国内を上回るペースで推移しています。

また、このグラフに、シリーズの前作である『ファイアーエムブレム 覚醒』との比較を加えますと、ご覧のように、アメリカ市場と国内市場では傾向に大きく違いがあるのが見て取れます。
国内は、発売直後の数週間で多くのお客様の需要を満たしているのに対して、アメリカでは『ファイアーエムブレム』シリーズが長期にわたって売れているのが特徴的です。従来、『ファイアーエムブレム』シリーズは、アメリカにおいては国内ほど販売規模が大きくはありませんでしたが、『ファイアーエムブレム 覚醒』でユーザー層が広がり、今作『ファイアーエムブレムif』では、海外でも、発売当初から多くのお客様に楽しんでいただいています。

• ※ 『ファイアーエムブレム 覚醒』は、海外では『Fire Emblem Awakening』というタイトルで発売しています。