いつの間にやら近所に住みついた、自称「忍者」のエビス丸も、今ではすっかりはぐれ町の住人である。 このところ、北のはずれのほろほろ寺に、美人の幽霊が出るという噂があった。 ある日のこと。 「ゴエモンはん、知ってはりまっか!」 とエビス丸が駆け込んできた。 「なんでぃ! やぶからぼうに!」 「噂のべっぴんはんのことなんでっけど。」 「ああ、ほろほろ寺の女幽霊さんね……。」 「そーでんがな! そのべっぴんはんにちょっかいを出そうとしたもんが、イタイ目におうたっちゅうて……。」 「てやんでぃ! 幽霊の分際で人間様をイタイ目にあわせるたぁふてえ野郎だ!」 「ここはひとつ、 わてのこのプレイボーイぶりで……。」 「ごちゃごちゃ言ってる暇はねぇ! いくぜエビス丸。」 やにわにキセルを手にして飛び出すゴエモン。 「あっ、わてまだ頭のセットが……。」 後を追うエビス丸。 こうしてまた、三度目の旅が始まろうとは、二人には思いもよらないことであった。 幽霊見たさにのこのこ出かけた ゴエモンとエビス丸。 困っている人を見たらほおっちゃおけねぇ! 根っからの江戸っ子気質も手伝って、大江戸城のゆき姫失踪事件に巻き込まれるハメに! はたしてゆき姫様はどこに? 行く手を阻む謎のお面軍団とは? さあ! 日本全国をまたにかけゴエモン&エビス丸コンビが大活躍する旅の始まり! 始まり〜! |