特別企画 『わたしとマリオ』

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電撃王編集部 豊島さん

私のマリオは美しく落ちる
豊島さんダッシュ&ジャンプ! 気持ちよく加速して疾走しつつ、ポンポンと足場の狭い危険地帯を飛び進む時の高揚感−−これが『マリオ』シリーズの自分にとっての面白さの原点だ。AボタンとBボタンをかすかに微調整して、次々と現れるノコノコやキラー砲台を踏み台に調子よく進んでいき、軽やかにジャンプ!「よーし、いい調子だよ。移動する床への着地体勢もバッチリ……って、おいそっちに動くんですか? エ、Aボタンっても間に合わないのね」そして、吸い込まれるようにキレイに奈落の底へと落ちていくマリオ。なぜか私のマリオが落ちる時は美しい。飛び超えられないとわかったら、手前の足場で踏みとどまろうとして失速させるため、見事にすっぽりと穴に入るというカラクリだ。これほど美しくプレイヤーアウトするマリオは私の他にはいるまい、とか思いながら自分の失敗をごまかしつつ、もう一度挑戦する。失敗そのものにはあまりハラは立たない。むろんそれは、『スーパーマリオ』というゲームが"自分でキャラクターをコントロールしている"という感覚をきちんと味わわせてくれているからだ。すべてはボタンをうまく操作できなかった自分のせいなのだ。
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仕事柄、宮本茂さんに取材させていただく機会に恵まれた。その際、いくつもの印象的な言葉をお聞きしたが、とりわけ私にとって合点がいったのは「『マリオ』はジャンプゲームなんです。いかに気持ちよくジャンプしてもらうかが重要だった」というセリフだ。そうなのだ。私のマリオが奈落に吸い込まれていく姿が美しいのは、ジャンプそのものが気持ちいいことに理由があったのだ。飛ぶことそのものが心地よいからこそ、危険地帯でもすかさず疾走してしまう。納得である。
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2Dから3Dへと進化しても『マリオ』にはジャンプゲームとしての確固たる資質を受け継いでいる。それは次回作でも存分に味わえるはずであり、またしても私のマリオは美しく穴に吸い込まれていくことは疑いないのである。


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