こちらは、アメリカ市場における据置型の3つのハードの販売数比較です。
毎月発表されるNPDのデータを1週間あたりの販売数にしたものです。1月はWiiの品切れが特に深刻な状況にあったため、あまり参考になりませんが、3月以降少し勢いが鈍っている日本とは対称的に、むしろ3月に販売ペースが加速しているということが言えます。
ヨーロッパでも傾向は同じです。
他社さんが値下げや無償バンドルソフトなどの施策を打ち出されていると聞いていますが、Wiiの販売ペースには全く影響は出ていないようです。
ちなみに、ヨーロッパは、他の地域と異なり、まだ『大乱闘スマッシュブラザーズX』が発売されておらず、この期間には強烈な牽引ソフトがない状態で、この状況が維持されている、ということにも特徴があると思います。
このようなペースで普及しているのは、今までにない新しいお客様に受け入れていただけているからではないかと思います。これについては、ビジュアルが何よりも雄弁に語りますので、ご覧ください。
ご覧いただけているようにこれまでビデオゲームを楽しまれるお客様とは異なるより幅広いお客様が従来と全く異なるプレイスタイルで楽しんでいただけるようになりました。
アメリカではホームパーティでプレイする人もそれを周りで見る人にも一緒に楽しんでいただき、オランダでもドイツでも、おそらく過去にはビデオゲームにご縁がなかったであろうお客様が楽しんでおられます。
イギリスの店頭もこれまでと違う様子です。イギリスではシニアの方がゲームを楽しむ様子が社会現象として報じられたり、Wiiでワークアウトするという新しい流れが報じられ、クルーズ客船内の大画面娯楽として楽しまれるようになりました。
そしてアメリカで、『ギターヒーロー』というゲームを楽しむおばあちゃん、そして『Wii Sports』でボウリングを楽しまれるお客様の数々です。
私達もこうやってゲームを楽しんでおられる幅広いお客様の笑顔を拝見して、「このような人達にまで、ビデオゲームを楽しんでいただけるようになった」という大きな手応えを感じています。
今期に入ってからのことですが、ハンドル操作で遊べる新しい『マリオカート』は、日本で4月10日に発売しました。発売2週間で約80万本の販売と良い出足になりました。
海外では、ヨーロッパで4月11日に発売され、アメリカではこの週末、4月27日に発売予定となっています。
ヨーロッパでは、日本以上の出足で、発売2週間で100万本を超える販売になりました。またアメリカでも、予約が順調に集まっており、好調な出足が期待できると報告を受けています。
「家族で健康」をテーマとして昨年12月に発売した『Wii Fit』は、既に日本での販売数が190万個を超え、発売から4ヶ月以上が経過した今も、新しいお客様にハードと一緒にお買い求めいただける流れが続いています。全く新しいジャンルのゲームとして、日本で受け入れていただいたこの商品を、今期、いよいよ海外でも展開します。
ヨーロッパでは今日4月25日に、アメリカでは5月19日に発売予定になっています。価格が通常のソフトよりかなり高くはなりますが、イギリスではマリオカート以上に予約が集まっている、という話を聞いていますし、日本で受け入れていただけたこともあって、各国の小売店さんからの期待も大変高い期待と聞いています。
また、68期は、これまでで最も多くのミリオンセラーが登場した1年でもありました。
任天堂が68期単独でワールドワイドで100万本以上の出荷を達成したDSソフトは、ご覧の15タイトルとなっています。発売からの累計ではミリオンセラーになったタイトルは29タイトルになりました。
特に、1,000万本を超えるようなタイトルが多くあることや、前期に引き続いて100万本以上出荷が続くタイトルがある状況は、DSのソフトが数多く、そして長期にわたって売れるプラットフォームであるということを示すものであると考えています。
任天堂が68期単独でワールドワイドで100万本以上の出荷を達成したWiiのソフトは、ご覧の12タイトルとなっています。
日本以外の地域ではハードに同梱されている『Wii Sports』を別としても、2年目のハードとして極めて順調な推移であると言えると思います。しかし、その一方で、業界内で数多くのみなさまからご指摘いただくことがあります。それは、
任天堂ハードで、ソフトメーカーさんのソフトが売れていないのではないか、というご指摘です。この印象は、特に日本国内で強く持たれているように思います。