そして、これがヨーロッパのソフト市場の推移です。Wiiは前年実績を上回りましたが、DSとPSPが大きく前年割れとなったことで、結果として、全体では前年実績を下回っています。
ちなみに、昨日の決算発表で、ヨーロッパを含むその他地域のDSソフトの販売数が、前期と比較して大幅に4割以上の減少になっていたため、いったい欧州のDSソフト市場に何が起こっているのか、ということに疑問をお持ちの方も多いと思います。
実際に、ここで集計している4ヶ国のセルスルーでは、DSソフトの販売数は約2割の減少です。昨年秋以降、小売店さんの仕入れ姿勢が極めて慎重になったこと、売れるソフトとそうでないソフトの差がはっきりと開くようになってきたことなどの要因があって、このようなことが起こっているのですが、逆に、今年、年が明けてからの小口単位のリピート(主にソフトメーカーさんからのリピート)は昨年より活発ということも現地から聞いていますので、単純にDSソフト市場が出荷数と同じ比率で減少しているわけではないということは、お伝えしておきたいと思います。
これは、イギリス、ドイツ、フランス、スペインの4ヶ国の売上実績を元にまとめたグラフです。
2009年は、アメリカ以上に落ち込みが大きい推移となっていますが、これは、ハード販売台数・ソフト販売本数の減少や、ハード値下げの影響のほかに、ポンドとユーロの為替レートが前年に対して大きくポンド安に振れたことも影響しています。
既に報道されていますが、もうひとつ昨年12月末に、任天堂にとって新たなマイルストーンとなるできごとがありました。
Wiiが新たな記録を作ったのと同じタイミングである2009年12月末に、ニンテンドーDSシリーズの累計販売台数が1億2,513万台となり、任天堂のハードとして、これまでの最高記録となりました。もちろん、この結果はひとつの通過点であり、据置型の一家に1台、携帯型の一人に1台という究極の目標に向けて、これからも努力を続けてまいります。