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2016年4月28日(木) 決算説明会
任天堂株式会社 社長 君島 達己

16年3月期のWii Uハードを大きく牽引したタイトルは、昨年5月に発売した『Splatoon(スプラトゥーン)』でした。年明け以降も好調な販売が続き、当期の出荷本数は、全世界で427万本となりました。
発売当初はゲームファンのお客様を中心に盛り上がり、徐々にお子様や女性のお客様まで幅広く浸透していった、非常に任天堂らしいタイトルと言えるのではないかと思います。


「フェス」と呼ばれるゲーム内イベントの、国内での参加ユーザー数は、第1回の開催以降一貫して増加しております。
国内で4月23日から24日にかけて実施した13回目の「フェス」では、約79万人(利用されたアカウント数)が参加され、過去最大のユーザー数を記録しました。これは、13回目のフェス開催週までに国内でセルスルーした約149万本のうち、半数以上もの方が参加した計算となります。
間もなく発売から1年が経過しますが、国内に限らず世界中で、なおも多くの方々に遊んでいただけることは、異例と呼んでも差し支えないのではないかと思います。


グッズやイベントなど、ゲーム外でのさまざまな展開をこれまでも行ってきましたが、今後も、『Splatoon(スプラトゥーン)』の強力な話題性を活用してさまざまな商品やイベントの後押しとしたり、外部パートナーのみなさまとの連携を行ったり、といった活動を継続してまいります。


続いて、amiiboです。16年3月期はフィギュア型amiiboを約2470万体、カード型amiiboを約2890万枚出荷し、前年度の出荷数に比べて大きく数量を伸ばしました。
店頭で常に任天堂キャラクターの存在感を維持することができるため、任天堂のプラットフォーム全体に、大きなメリットを創り出すことができていると思います。


これは、『Splatoon(スプラトゥーン)』シリーズのamiiboの国内累計セルスルーの推移です。
年明け以降も、『Splatoon(スプラトゥーン)』シリーズのamiiboは、好調に推移し、国内だけで100万体近くの販売となりました。


これは、アメリカ市場で、2014年11月のamiiboの発売当初から販売している一部のキャラクターの、四半期ごとの累計セルスルーをグラフにしたものです。
amiiboもゲームソフトのように、一部は定番化する傾向が見られ、季節による影響も少なく、長期に安定してお買い求めいただけています。


続いて、ダウンロード売上に関する進捗状況です。これは、当期を含む直近4会計年度のダウンロード売上高を、グラフにしたものです。
年末商戦の過ぎた当第4四半期の売上高が年度を通して最高となり、16年3月期全体では合計439億円となりました。当第4四半期の大きな伸びは、今年2月に配信した『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』の追加コンテンツや、3月にアメリカで配信した『ファイアーエムブレムif』の追加コンテンツなどの影響によるものです。
このように、環境の変化への対応という意味でも、新しいビジネス機会の創出という意味でも、重視しております「デジタルビジネスの拡大」は着実に進捗いたしております。


これは、過去2年度の、ダウンロード売上高の地域別の内訳です。いずれの地域でも16年3月期の売上高は前年度を上回っており、特に黄色で示している米大陸の伸び率が大きくなっています。
米大陸が約半分強を占め、続いて、日本・ヨーロッパの順です。



こちらは、パッケージソフトのダウンロード版を除いた、ダウンロード売上の上位タイトルです。特に『スマブラ』や『マリオカート8』の追加コンテンツの貢献が大きく、この点は前回の決算説明会でもお伝えしておりました。
ゲームボーイ用ソフトとして『ポケットモンスター 赤・緑』が国内で発売されてから、20年を迎えた今年2月に発売した、ニンテンドー3DSバーチャルコンソールソフト『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』や、追加コンテンツの売上が好調だった『ファイアーエムブレムif』も上位に入ってきております。


バーチャルコンソールソフト『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』は、全世界で150万本以上のダウンロードとなりました。このうち、半分以上を占めているのがアメリカ市場です。年明け以降、「ポケモン」を取り巻くムードがアメリカでは高まっており、販売が好調に推移しています。
また、本作はダウンロードソフトでありながら、国内では店頭で販売しているダウンロードコードの販売比率が高いのが特徴的で、当時遊んだ方たちの懐かしさを思わず喚起させることができたのではないかと考えております。

  • 『ポケットモンスター 緑』は国内のみの発売です。

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