世界観/ストーリー

バックグランドストーリー 後編

カチは目を見張った。カチの目の前で、少しずつではあるがイサの火傷が薄くなり始めたからである。「…大丈夫だよ、カチ。」ようやく声が出せるようになると、イサは言った。「イサ…、この体って……どうして…。」よりいっそうおろおろするカチに、イサは自嘲気味に微笑んで告げる。「大丈夫だよ。カチ。俺にもカチと同じ、『ヒトではないもの』の血が流れているからさ。」カチは、イサの話をじっと聞いていた。途中で何度か質問ははさんだが、それ以外は身じろぎもせずに耳を傾けていた。何事かを深く考え込んでいるようだった。イサは話した。両親のこと。両親は昔、外宇宙生命体から血を受けたこと。

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