世界観/ストーリー

バックグランドストーリー 後編

ヒトかヒトじゃないかは、血で決まるのか?イサはそんなの認めたくなかった。自分はヒトだし、ということは、カチの中にもヒトらしさが生まれる可能性だってあるはずじゃないか。ヒトであることに価値を見出さない、さっきのツェンロンの方がヒトで、イサのことを心配し、目の前で心を開いてくれているカチがヒトでないなんて、そんなことあるはずがない。ヒトの価値は、血ではないはずだ!イサは顔を上げ、正面からカチの目を見据えて話す。「一緒にこの地球(ほし)から逃げよう。」カチは驚いた瞳でイサを見つめ返す。イサは何だか急に気恥ずかしくなって、頭をかく。「まぁ、ほら。カチが化け物なんだったら、俺まで半分化け物ってことになっちまうじゃないか。」カチの表情が少し和らぐ。

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