世界観/ストーリー

バックグランドストーリー 後編

「『神』さ。」はき捨てるようにイサは言った。「もともとこの地球は、外宇宙生命体が攻めてきた時に前哨基地とするために作られたんだ。でも、ヒトびとは戦い以外の道を模索したがった。『神』にはそれが気に食わなかったんだろうさ。」いつの間にか、苦虫を噛み潰したような顔で言うイサの瞳には、明らかな嫌悪の色が浮かんでいた。「イサは、『神』が嫌いなのね。」直球にたずねるカチ。「本物の神なんていないよ、カチ。もし本当にいるなら、あいつらが『神』を自称するのを許しておくはずがない。…あいつらがヒトの運命を好きにしていいはずがないんだ。」「……。」だまってしまったカチに、イサは少しばつが悪そうな顔をしてみせる。「…母親の教えなんだよ。」

»

«

  • ストーリー
  • バックグランドストーリー 前編
  • バックグランドストーリー 後編