1 | ソフトについて。今期の3DSのハードの予想400万台に対し、3DSソフトの予想は1,500万本で、割り算すると3DS 1台につき3.75本という計画になる。発売日から約1カ月の勝負になると思うが、この1台あたりのソフトの装着率の妥当性はどうか?少し多い気もするが、この辺りについて説明いただきたい。 宮本さんの趣味について。以前、「庭いじりをされている」と言われた後『ピクミン』、「犬を飼っている」と言われてから『nintendogs』が出た。前回質問した時は「最近猫を飼っている」と言っていて『nintendogs+cats』が出てきた。現在はどんなことに一番ご執心なのか教えてほしい。個人的に気になるのは、先日の糸井重里さんとの対談の中で、「最近は町内会に熱心に参加されている」ということが書かれていたが、それも関係あるのか。 |
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取締役社長 岩田 聡: まず、ソフトについて、今期の予想数の根拠ということですが、これは任天堂が出荷する本数ですから、この400万台と、1,500万本がすべてお客様の手に渡るということを前提には当然しておりません。新しいプラットフォームが出て、特にたくさん期待もしていただいて、たくさんのソフトメーカーさんが非常に開発意欲もお持ちで、「ぜひ(ハード)発売時期の近くにソフトを出したい」と熱心に開発していただいているということを総合的に考えますと、任天堂からはこれくらいの量が出て行くことになるのではないかと思いますし、そしてまた、小売店さんでも、期待していただいているこのプラットフォームへの新しい棚作りとして、最初に一定の品ぞろえをしていただくことが期待できますので、これぐらいの数字になるのではないかということです。 取締役専務・情報開発本部長 宮本 茂: そうですね、毎回趣味の話を聞かれるんですけど、いつも「次の商品のヒントになるので言うな」と言われています。確かにこれまで趣味がゲームになった事例があるのですが、テレビで「成功した話をさかのぼってみるとこういう事実があったので、こういう事実があると成功する」という逆説的な番組をよく見るんですけれども、僕の商品の場合も、商品を作ろうと思って趣味を持つわけじゃないんですよね。 |
2 |
通信環境について。現在、携帯型Wi-Fiルーターの普及が進み始めていたり、今後LTE(次世代の携帯電話データ通信規格)のサービス開始が予定されているなど、通信環境は変化しているように思われる。今後御社を考える上で、こうした通信環境の変化が収益を上乗せできるようなビジネスモデルに変える可能性が高まっているのか。また、御社は今回ニンテンドー3DSで「いつの間に通信」など通信機能を強化しており、この機能を活用するにはニンテンドー3DSの普及ペースを速める必要があるのではないかと思われるが、戦略面についての考え方も併せて教えてほしい。 |
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岩田:
先日の「任天堂カンファレンス2010」でニンテンドー3DSのお話をした時にもお伝えしたつもりですが、私自身もニンテンドー3DSは「眼鏡がなくても立体に見える」という機能のほかに、もう一つ大きな柱があって、それが「通信関係」だと思っているんですね。 |
3 |
先ほど、年末のWiiの商戦に向けて、定番タイトルに期待されているとのことで、その中で「スーパーマリオ25周年キャンペーン」などがあるのかと思うが、これだけで年末に「何かお得なことが起きる」と思って消費者が動くのか。何か特別なキャンペーン、販促を今後様子を見ながらやっていくのか。また、定番タイトルに頼るということは、裏返すと斬新なタイトルが出にくくなっているという印象を受け、バイタリティーセンサーも最近話が出てこなくなっているが、Wiiでまだ斬新なタイトルが出せるのか、アイデアが残っているのか。つまり、Wiiというハードから卒業することも考え始めているのか、それとも、Wiiの今後のタイトルで斬新なものをまだまだ残しているか。 |
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岩田:
まず、年末のWiiについてですが、「(昨年以前に発売した)定番タイトルだけに頼る」というふうにご説明したように聞こえてしまったとすれば、それは私の説明が至らなかったということで、当然(今年発売の)新作はいくつもございますので、ただその新作が「去年に比べて(相対的に)弱いよね」ということを多くの方がおっしゃっているので、「いや、それに去年からの定番も足して考えてくださいね。そうしないと全体が見えないと思いますよ」という意味で、先ほど定番(ソフトが伸びる余地)を少し強調してお話し申し上げました。 先ほど、こんなグラフをお見せしました。 |