4 | 3DSの携帯電話機能について。3DSに3G(*1)機能を搭載することは検討されたと思うが、実装されなかったのは携帯キャリア側と折り合いがつかなかったからか。キンドルのようなビジネスモデル(*2)を検討されたとしても、3DSに無料で3G機能を載せられるわけがなく、また、契約するのに説明が必要であるし、本人証明も必要ということで、御社のゲーム人口の拡大という方針に合わず、さらに、キャリアが端末を買い取る形になり、販売量をコントロールできないといったデメリットもあったのではないかと思うが、3DSに3Gを載せなかった理由を教えてほしい。 (*1) 3G=第3世代携帯電話のこと。ゲーム機に3G機能を搭載することで無線LAN等を使わずにインターネットに直接接続できるようになる。
(*2) キンドルのようなビジネスモデル=キンドル(アマゾン社の電子書籍端末)には「ウィスパーネット」と呼ばれる3Gによる通信機能が内蔵されており、電子書籍をダウンロードする際、通信費が電子書籍代に含まれているため、ユーザーに通信費の負担を感じさせない。 |
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4 | 岩田: まず、3Gについて何の研究もしていなかったら、われわれは怠慢だと思うので、研究をしていることは否定いたしません。あらゆることをわれわれは当然研究します。ただ、そのことと、実際に採用するかどうかとは、これは全く別の話で、「研究した以上はいつか必ず採用するんでしょ?」と言われても、それは「分かりません」としか申し上げられません。 |
5 | ギガバイト単位のデータをダウンロードすると、恐らく数万円のパケットコストが発生すると思うので、それも考えるとコンテンツに上乗せするようなモデルというのは次世代までとりにくい、というようなイメージを持っているのか。 |
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5 | 岩田: 少なくとも、キンドルの場合は電子書籍というテキストベース中心のものであるために比較的データ量が少なくて、そうであるがゆえにキンドルの「ウィスパーネット」(Q4 *2参照)モデルというのが成立していると思います。リッチなグラフィックスやサウンドをたくさん抱えたコンテンツをやり取りするとか、動画をどんどん流すとかいうことを3Gの機能を使って実現することについては、現状まだ(お客様が経済的負担を感じられずにすむような)答えが見つかっていません。なので、われわれはニンテンドー3DSでは、「いつの間に通信」や「すれちがい通信」にエネルギーをかけることにしたわけです。 |