これは、ヨーロッパの主要国のデータを元に、昨年と今年の販売数を比較したものです。
第36週にソニーさんがPSPの新モデルを発売されたわけですが、その時期にPSPの販売数は確かに増えていますが、DSの販売にはほとんど影響を受けていません。また、DSが36週から38週にかけて少し落ち込みが見えますが、これは、昨年のDSの販売カーブと同じですから、PSPの影響というよりは季節要因によるものと考えられますので、やはりDSは他社さんのハードのモデルチェンジの影響をほとんど受けていないと言えます。
こちらは、アメリカ市場における据置型の3つのハードの販売数の比較です。
3月にWiiががくっと落ち込んでいますが、これは2月の旧正月時の影響で、中国での製造の落ち込み分の影響が出たことによるものですが、それを除いて、Wiiが季節性なくコンスタントに売れていることがわかります。アメリカでは、7月のPS3の値下げ、8月のXbox360の値下げ、9月のHALO3の発売ということによってXbox360が伸びたりしていますが、Wiiの販売数そのものは他社さんのマシンの値下げその他の影響をほとんど受けておらず、むしろ市場への供給量そのものが制約になっていたことがおわかりいただけると思います。
ヨーロッパの据置型でも傾向は同じです。PS3の値下げからまだ2週間しか経っていませんが、できるだけ新しいデータをお見せした方が傾向がよく見えますので、データが集まるのが早いイギリス、フランス、ドイツの3ヶ国の先週までの各調査会社のデータを集めて集計したものです。
Wiiは39週と40週目に減衰が見られますが、これは、主にイギリスで品切れが起こっていたことによるもので、在庫が回復した41週目から販売ペースが急回復しています。
PS3へのソフトのバンドルやXbox360の値下げや上位機種の発売、そして直近にありましたPS3の値下げと、それぞれ、他社さんの商品の販売量に変化が見られますが、Wiiの販売ペースには大きな影響は与えていないことがおわかりいただけると思います。
このように、独自路線でWiiやDSの方向性を決めたことが、他社さんの製品の動向に左右されない独自の市場の形成につながっていることがおわかりいただけるのではないかと思います。
これらの見通しを経て、今期の業績予想を見直して、昨日発表いたしました。
主要なハード・ソフトの予測についてですが、今期のニンテンドーDSのハードは、2,600万台から2,800万台に、ソフトは1億4,000万本から1億6,500万本に変更しました。また、Wiiは、ハードが1,650万台から1,750万台に、ソフトは7,200万本から9,700万本に予測を変更しています。
これに基づきまして、当期の業績予想は、売上高1兆5,500億円で営業利益は4,200億円とし、経常利益は、想定為替レートを1ドル115円、1ユーロ160円と現状に併せて見直しをした上で、予想としては4,600億円を見込んでいます。これにより、当期純利益は、2,750億円を見込んでいます。
当社は、連結営業利益の33%または連結配当性向50%の高い方を選択して配当総額を決める配当方針を掲げております。
これは、為替が円高方向に振れた場合であっても、本業が好調であれば、配当額が減ることのないようにするという方針です。
さて、先日開催いたしましたニンテンドーカンファレンスでは、「ゲーム人口拡大の第3のステップ」として、