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2008年10月31日(金)経営方針説明会/第2四半期(中間)決算説明会
任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内容全文

また、ニンテンドーDSiで新たに搭載されたカメラを使ったゲームソフトも、DSiウェアのラインナップとして開発中です。この「うつすメイドインワリオ」は、カメラを入力デバイスとして使用する、メイドインワリオシリーズの新しいゲームです。

このゲームでは、DSiをテーブルの上に置いて、カメラを通じて入力した自分自身のシルエットを画面に映し出して、遊ぶゲームです。


このソフトは、DSiウェア500として、12月下旬のニンテンドーDSiショップの展開と同時に用意する予定です。


DSiウェア以外にも、先日のカンファレンスでお伝えしきれなかった、今後のソフト展開についてお話ししたいと思います。

ひとつは、任天堂が、これからのゲームの姿のひとつとして、


「遊び手の創造性を刺激して、その成果を多くの人で共有する」ための仕組みを用意することが、ますます重要になってくると考えているということです。


今年6月に大合奏バンドブラザーズDXという商品を発売しました。このソフトの非常に大きな特徴は、JASRACさんが版権を管理し、配信可能な扱いになっている楽曲について、お客様が作曲モードを使って入力した楽曲の投稿を受け付けて、ほかのお客様が、他のお客様が入力した曲を100曲までダウンロードできるようにしたということにあります。JASRACさんへの版権使用料の支払いは任天堂が行っており、お客様には手軽にご利用いただけるようにしています。
ソフトの発売時には任天堂が事前に用意した200曲で始まった配信曲ですが、本日現在、3303曲にまで増えました。これは全部、お客様が作られたものです。今も日々増え続けています。こうなると、「古くならない音楽ゲーム」という構造が自然とできるだけではなく、原曲の権利者の方々の権利を尊重しながら、遊び手側の創造性を活かし、入力した曲の投稿を楽しまれるお客様と、そのクリエイティブに拍手喝采を送って楽しまれるお客様との輪がつながることになります。こういう新しい構造の「成長し続けるゲーム」が提案できたと思います。


先日発売したばかりの「誰にでも、音楽を奏でる感動を」ということをテーマに当社の宮本が中心になって開発したWii Musicですが、これも、多人数でのジャムセッションという面白さのほかに、1人でミュージッククリップを作り、それを友達とシェアするという遊びが、1人用の深い遊びになっています。お客様の演奏に反映されているお客様自身の創造性が、他のお客様の楽しさにつながるという点で、これも遊び手の創造性を活かすソフトのひとつといえます。


先週発売されたばかりの「ガールズモード」というソフトがあります。このゲームでは、ネットワーク上に個々の遊び手が支店を出すことができ、それぞれの遊び手のファッションセンスを発表する場を用意したわけです。これも、遊び手の創造性を活かす一つの取り組みであって、ご好評をいただいているように思います。


先日ニンテンドーカンファレンスで発表しました「うごくメモ帳」も、同じようにお客様のクリエイティブをお客様同士で共有するということにチャレンジすべく準備を進めています。


今日は、もうひとつ、そういう遊び手の創造性を活かすことにチャレンジするソフトを紹介します。 「メイドイン俺」という、「メイドインワリオ」シリーズのスタッフが製作中のタイトルです。
このゲームは、従来のメイドインワリオシリーズのゲームと同様に楽しんでいただくだけではなくて、メイドインワリオシリーズのプチゲームを、自分自身で作ることのできるゲームです。だから、メイドイン俺なんですね。


ここで、自分がゲームをつくる一連の手順をちょっとご覧いただきたいんですが、このソフトには、ゲームや音楽やマンガをつくる機能があります。そして、絵を描いて背景を作って、その上に動かすキャラクターを描いて、おとづくりの機能でBGMを作って、動かすキャラクターを選んで、その上にロジックを指定して、簡単なプログラムを作って、それを自分なりのカセットにして、ゲームとして完成させる、というような流れで、自分自身でゲームが作れるようになっています。



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